世界一高額教育費の親任せ主義日本、奨学金借金地獄の現状を見てみぬふり

子供の教育費について、私立の場合をざっと整理してみる。幼稚園(3年間)は公立の2.5倍で170万円、小学校は約890万円、中学校約340万円、高校280万円で、ここまでで1680万円が必要だ。そして、私立大(医学部)では約2430万円(6年間)の学費がかかり、これらを合計した場合4110万円にのぼる。ここには、教科書代、通学、塾、習い事などの在学費用は含まれていない。私立大(理系)の1年間の在学費用は、日本公庫の実態調査結果によると、平均169.4万円となっている。

大学進学時の貯金は最低300万円必要なのが現状だ。また、日本公庫の資料では、年収の低い世帯では教育費負担が家計の約4割に達するという。東京大学の学生の親の60%が年収950万円以上の世帯年収があるという(学生生活実態調査)。「経済力=学力」という格差社会が教育においても垣間見えてくる。

大学生の奨学金制度の実態であるが、高校卒業時に教師の怠慢にもよるが、安易にFランク大学進学を勧められるケースが多い。昔のように高校教師が企業回りをして、生徒の就職の面倒を見たりしない時代なのだ。先生から、「奨学金があるから進学は大丈夫、今は奨学金を受けるのが常識ですよ。」などという説明を受けて、進学し奨学金ユーザーになる。

私立大学生の奨学金希望者は、全体の66%に及ぶというが、昔の「日本育英会」のような学費補助はなく、実際は単なる「学生ローン」である。金利は1.6%と並の住宅ローン以上で、返済が滞れば奨学金機構がすぐに裁判所への支払督促訴訟を起こす(一括返済せよと)。その場合、一括返済は当然無理であろうから、元金に10%の延滞金を乗せられて決着するのだ。街金と変わりない。機構側は取り立てのプロである再建回収会社と契約していて、返済が遅れた場合、自宅や職場に押しかけてくることもあるという。

この問題に関連して、健康社会学者、河合薫さんの記事とその主張をまとめる。スティーブ・ジョブスのスタンフォード大卒業式のスピーチについても触れているので、参考にしてもらいたい。http://bylines.news.yahoo.co.jp/kawaikaoru/20141127-00041014/

大学生2人に1人が奨学金を利用している。その背景には、親の収入低下と入学金や授業料の工学科である。しかも学生の就職状況悪化でお金を返せない人が急増、奨学金滞納者、延滞額も増加の一途をたどる。奨学金返還義務を負う人が322万9000人にのぼる。(日本学生紫煙機構平成24年度調査)

教育に国がかけるお金は世界最低レベル。OECDが公表したデータでは、GDPに占める日本の公的支出割合は3.8%で調査32か国中最下位である。国の奨学金はすべて「貸与型」で給付型を設けていないのは先進国の中で異例。家庭の教育費負担額は世界トップレベルである。

河合さんの主張:チャンスがあるからこそ、秘められた力がカタチになる。一部のエリートや金持ちだけにチャンスを与えるのでなく、一人でも多くの人に社会的チャンスを均等に分配する。格差のない社会の人たちは生きる力が高く、健康で、人生満足度が高い。政治家たちが何を訴えているのかを、これからしっかり見ていかなければならない。

 

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